2014年3月7日金曜日

突き動かすもの


ものを「つくる」ということの原点

お店の方から、その本のお話を聞いたときに、真っ先に感じたことです。

これはもう、手元に置いておきたい!と即決で手に取りました。

それは、収録されている子供服のかわいさだけではない、愛に満ち溢れた、お母さんからお子さんたちへの純粋で真っ直ぐな表現であり、贈り物を強く感じたから。

そして、本を作られたのはご本人ではなく、お洋服のhomspun。

homspunの服は、とてもシンプルですが、色、素材感、形、細かなディティールなどを大切にしている、そして流されないものづくりの姿勢を感じていて、好きな服のひとつでした。

このお母さまのこと、作られた子供服のことをhomspunのデザイナーのお一人が知り、「押し入れに眠らせたままではいけない。」と、ブランドをあげて自費出版で制作されたものだとも聞いて、ますますたまらない気持ちになりました。

どこかのデザイナーではなく、
ひとりのお母さんが、
こどもたちに着せたい!と、
ただただその真っ直ぐな想いひとつで、独学でここまでいろいろな子供服を作ってしまう。

三人のお子さんにお揃いを作るときも、「ひとりひとりに似合うものを」と色合わせや細かいあしらえを変えていたのだそう。

こどもらしくや、
女の子だから、
男の子だから、ではなくて、

「その子らしくあるために」

という姿勢を貫き続ける。

これこそが、真っ直ぐなものづくりの原点だと、大事にしたいことだと、
自分の中に揺らぎそうだった芯が、ぴしっと戻された気がしました。

古着が好きな理由も、そういうことなのだと思います。

農婦の方がはいていたスカート、
ワンピースやナイトウエアなど、、
繕いながら、つぎはぎしながら
大切に着られていたお洋服を見ると
そのものを通して、想いやストーリーを感じられるものに、いつも惹かれます。

自分自身が突き動かされたり、
強くなれる時というのは、
やっぱり自分の周りや向こう側にいる「人」の存在を感じるときなのだと、改めて気づき、強く感じました。

誰かを想いながら何かをしているとき、
ひとりで過ごしていたとしても決してひとりではない、その人をとても身近に、近くに感じている瞬間。
とても幸せな時間だと、
わたしは思っています。

ここ最近、ざわざわしたキモチが続いていました。
季節の変わり目だからでしょうか(笑)
自分でもなんだかよくわからない不安や迷いが押し寄せてきたりして、うぅぅとなったり、はたまたパーンと前向きになったりと、忙しい心模様でした(笑)

またひとつ、大切な気持ちを、芯を、自分に戻すことができました。

真っ直ぐな想いは、人を惹き付けて
そこからまた繋がり広がってゆく

ひたむきに、まっすぐに、正直に
わたしも。

この本に出会えて、本当によかった。

大切な一冊です。